外出禁止令に伴いフランスで増加するDV
こちらの記事【フランス外出禁止令】延長の最後の方でも、ちょこっと書きましたが、外出禁止令が発令されてから、フランスではDV(家庭内暴力)が増加傾向にあり、社会問題となっているようです。
フランスに限らず、スペインやオーストラリアなど他の国々でも問題になっているようですが、フランスでは外出禁止令がは発令されてから、DVの被害が32%(パリでは36%)増加しているようです。
DVの背景は家庭によって様々だと思うので、増加の理由は分かりませんが、外出禁止令により、パートナーと同じ空間で長時間過ごすことを余儀なくされたことによって、家庭内で喧嘩が増えたり、ストレスが溜まったりして、そのストレスのはけ口に立場の弱い女性に暴力を振るってしまうというケースもあるのかなと思います。
DVの被害は増加ですが、一方で電話でのDVの相談件数は減少したそうです。
まぁ、暴力を振るう相手とずっと同じ部屋にいたら電話もできないですもんね。
ちなみに、女性のための暴力被害の電話相談の番号は3919番です。
緊急の場合は17番(警察)へ連絡。
また、4月1日の水曜日から外出禁止期間の間は、耳の不自由な人でも相談ができるように114番でSMSによる相談も可能になったようです。
3月26日にクリストフ・カスタネール内相が発表したDVの警戒措置により、現在、フランスでは薬局がDV被害を受けた女性たちの逃げ場となっています。
パートナーのいる自宅で通報が困難な女性たちは、薬局から警察に通報してもらえるというシステム。
薬局にパートナーが同伴してきた場合は「masque 19(19番のマスク)」と店員に言うと警察に通報してくれるようです。
あとは、DV被害の女性のために臨時でシェルター(避難場所)を用意したりも。
外出禁止令によって命じた社会問題に対しても、しっかりと措置を取っているフランス政府の対応は素晴らしいなと思います。
外出禁止期間中は、 パートナーと一緒にいられる時間ができたことによって、愛を深めるカップルもいれば、 行動が制限されて自由に身動きができなかったり、家事や子育ての役割分担などで、どうしても不満やストレスが溜まって喧嘩ばかりしてしまうカップルもいると思います。
外出禁止なんて皆、初めての経験で、ストレスや不安など色々あると思いますが、パートナーとよく話し合って、お互い快適に過ごすための工夫も大切だなと感じます。
一人でも多くの女性が救われますように、、、