【フランス新型コロナ】2021年はどうなる?レストラン等の再開は見通したたず

2021年1月7日(木)の夕方、カステックス首相及びヴェラン保健大臣他が記者会見を行い、現在のフランスの感染状況や今後の新型コロナウイルス対策、ワクチンの接種などについて発表を行いました。

在フランス日本大使館からのメール等を参考に、今回の発表内容を以下に簡単にまとめてみました。

フランスの感染状況

・イギリスやドイツ等の近隣国と比べると感染者数は若干少ないが、収束からはほど遠く、引き続き警戒が必要。

12月中旬以降、感染者数は増加傾向。(1日の平均新規感染者数は15000人以上)

英国、南アフリカ型の変異種

・フランスで英国型の変異種は19件確認。南アフリカ型の変異種は3件確認。

・英国との国境閉鎖は当面の間継続。(例外を除き英国からの入国は不可)

・英国型の変異種は、従来のウイルスと比べ40〜70%感染力が強く、子供に対する感染力も強いとされているが、症状は従来型のウイルスと同じ。

今後の感染対策措置

・1月20日に再開予定だったレストランやバー、スポーツ施設等の再開は早くとも2月中旬以降に延長

・博物館、映画館、劇場、スポーツ施設等、現在閉鎖中の全ての施設は、1月末まで引き続き閉鎖。1月20日(水)に2月以降の再開を検討。

・これらの措置により影響を受ける業界に対し、引き続き支援を実施する。

・20時~6時まで(感染状況が悪化している15県では18時以降)の夜間外出禁止(couvre-feu)は、1月20日までは継続する。15県の他にも、感染状況が悪化している地域に対しては、夜間外出禁止の制限時間の前倒しを行う可能性あり。

・全員が無料で検査を受けられる。

・有症状者、濃厚接触者のフォローを強化。1月10日以降、医療保険(Assurence Maladie)のHP上で登録すれば、直ちに病気休暇を取得可能。週に2〜3回、電話で状況を確認。1月20日以降、陽性者への看護師による自宅訪問を実施。

・学校での検査も強化。

ワクチン接種

・12月27日に開始したワクチン接種キャンペーンを引き続き継続。近隣国と比べてワクチン接種数に遅れが見られる。

・1月末までに、少なくとも100万人に接種が可能。

1月18日(月)以降、75歳以上の者はワクチン接種センターで接種が可能。接種までの手続きを簡素化し、対象者は、1月14日(木)以降、電話又はオンラインでアポイントを取り付ける。

・ワクチンは安全で、副反応は10万人に1人の割合で極めて稀。

・モデルナ社製ワクチン(vaccin Moderna )の供給開始等により、ワクチン供給量は今後徐々に増加する。

12月末から本格的にワクチンの接種が開始し、フランスでは高齢者施設(Ehpadの入居者などからワクチンの接種が実施されていますが、ワクチンに懐疑心を持っている人も多く、ワクチンの接種を希望しないという人たちもいます。

実際に、近所の公園で、ご高齢のフランス人女性数人がコロナワクチンについて議論していましたが、「ワクチンは絶対に打たないわ」と会話していました。

ただ、Harris Interactionによる調査では、56%のフランス人はワクチンの接種を希望しているとの結果も出ています。

今後、ワクチンの接種が広がることで、感染状況がどう改善されるのか、気になるところです。

観光客がおらず、レストランやバーが常に閉店しているパリの光景もだんだんと見慣れてきて、このような光景が現在は日常になってしまっていると思うと、なんだか少し悲しい気持ちになります。

1日も早くコロナ渦以前の日常が戻ってきて欲しいなと思います。