【フランスで無痛分娩】第2子の出産レポート

はじめに

2021年1月中旬に、待望の第2子である女の子をフランスで主流の無痛分娩で無事に出産しました。

コロナの感染状況が落ち着かないフランスでの妊娠生活は、不安やストレスなど色々とありましたが、妊娠期間中は母体や胎児に特に大きな問題はなく、妊娠初期から安定した妊娠生活が過ごせ、無事に出産まで至りました。

そこで今回は、第2子の出産~退院までの流れや様子などを簡単にまとめてみました。

陣痛

04:00

陣痛に気づいたのは、出産予定日より約2週間ほど早い日の早朝4時頃。ちなみに、産院で最後の妊婦健診があった翌日でした。

軽い生理痛のような下腹部を締め付けられる感じの痛みで、最初は予定日より早いし、「ただお腹が張っているだけかな?」と思いましたが、痛みはだんだんと増してきて、10分間隔で規則的にお腹に痛みを感じるようになったので、これは陣痛だと気づきました。

夫も私の陣痛に気づいてパッと起きてくれ、一緒に産院へ向かう準備を始めました。

産院に到着

06:45

自宅から産院までは徒歩5分ほどなので、夫はベビーカーと入院用のスーツケースを持ち、私は上の子(2歳半の娘)の手を引いて、徒歩で産院まで向かいました。途中、陣痛でお腹が痛くなり、何度か立ち止まりましたが、なんとか無事に産院へ到着。

早朝で産院の入り口は閉まっていたので、救急外来(urgence)の入り口から入りました。

コロナの関係で、娘は産院内に入ることは禁止されていたので、ここで夫と娘とはお別れ。

内診とモニタリング

07:15

産院へ到着したら、まず本人確認→尿検査→助産師さんによる内診→salle de travailに移動して、モニタリングを行いました。

内診で助産師さんからは「Le travail a bien commencé.」と言われ、今日中に出産することが確定!

この時の陣痛間隔は6、7分。

フランス語で「travail」は「仕事」という意味がありますが、医学用語では「分娩」という意味もあり、「出産に向けた準備が進んでいる」という意味になります。

お風呂

08:00

陣痛の痛みはかなりありましたが、子宮口はまだ十分に開いておらず、無痛分娩の麻酔を打つにはまだ少し早いから、「お風呂に入る?それともバランスボールを使う?」と聞かれました。

お風呂に入って下半身を温めると痛みが少し和らぎ、リラックスできるかなと思い、お風呂に入ることを選択。

ちなみに、第1子の時もお風呂に入りました。

お風呂に入ったからと言って、陣痛の痛みが和らぐことはなかったけれども、陣痛がない間は、お風呂に浸かって心身ともにリラックスできました。

コロナのPCR検査

コロナ渦での出産ということで、出産日当日のPCR検査が義務図けられていたため、お風呂から出た後に、PCR検査を行いました。

陣痛の痛みがないタイミングで、細長い棒を両方の鼻の奥まで入れて検査しました。

費用はもちろん無料。

静脈点滴

PCR検査終了後、分娩中の水分補給のために助産師さんが静脈点滴の点滴針を手首のあたりに打ってくれました。

硬膜外麻酔

09:00

お風呂から上がって、PCR検査、静脈点滴の点滴針を打った後は、陣痛の間隔がさらに短くなり、痛みは激しさを増しました。陣痛の痛みに限界を感じた頃に、助産師さんがやってきて内診をした結果、思った以上にお産が進むスピードが早く、子宮口がすでに7、8cm開いているということで、大慌てで、salle d’accouchement(分娩室)へ車いすで移動し、麻酔科医もすぐにやってきて、無痛分娩の硬膜外麻酔を背中に打ってもらいました。

分娩台に座って肩を下ろし背中を丸めた姿勢で硬膜外カテーテルを入れます。

麻酔注射はチクっと痛かったけれど、陣痛の痛みに比べたら、一瞬で終わるし、大したものではありませんでした。

麻酔を打ってから約10分後には陣痛の痛みは和らいできました。

ボタンを押すと麻酔薬が追加注入できるので、陣痛が少し感じられる程度になるまで、自分でボタンを押して痛みを調整しました。

夫が産院へ到着

09:45 

お産の進み具合によっては、立ち会い出産できるか分からない状況でしたが、娘を知り合いに預けた夫が無事に出産前に産院へ到着。

無痛分娩の麻酔を打ってからは、お産の進み具合がゆっくりになり、破水するまでの間、約1時間半ほど分娩室で夫とお話ししたり、ジュースを飲んだり、リラックスした時間が過ごせました。

破水

11:15

下腹部で「ポンッ!」と音がして破水。

呼び出しボタンを押して、助産師さんたちを呼び、分娩の準備が始まりました。

出産

12:00

助産師さんたちの合図に従って、いきみ、無事に第二子女の子を出産。

予定日より約2週間ほど早く生まれましたが、元気な女の子が誕生。

分娩途中で赤ちゃんの頭を触らせてくれたりと、終始、和やかなムードでした。

幸運にも会陰は切開せずに出産することができました。

個室部屋へ移動

14:00

出産してから、約2時間後にベッドで赤ちゃんと一緒に個室部屋へ移動しました。

フランスでは、基本的に母子共に問題がなければ、出産後すぐに母子同室になります。

無痛分娩のおかげで、出産してから2時間半くらいには一人で普通に歩くことができました。

今回は、会陰切開の傷も無ければ、後陣痛もほとんど無く、産後に痛み止めを出されましたが、飲む必要もないほどで、本当に出産したのかと思うほど、産後の体の状態は良好でした。

少し残念だったのが、コロナの影響で病室に入れるのが大人1人までと限られていたこと。2歳半の娘とも入院中は一切会えず、、、

第1子の時は、出産翌日から夫の友人たちがプレゼントやケーキ、シャンパンなどを病室に持ってきてくれ出産のお祝いしてくれましたが、今回はそのようなこともできませんでした。

退院

産後3日目に無事に退院しました。

退院した翌日とその2日後に助産師さんが自宅訪問をし、赤ちゃんの体重を量ったり、黄疸の有無を確認してくれたりしました。

おわりに

コロナ渦での妊娠・出産は、妊婦健診に夫が付き添えなかったり、マスクを着用しての出産だったりと色々な制限があり、心配な事もたくさんありましたが、夫や産院の助産師さんなど色々な方々に支えられ、母子共に健康で出産を終えることができました。

フランス語が聞き取れなかったら、ゆっくり話してくれたりと本当に親切な方ばかりで、この産院で出産できて良かったなと思いました。