フランスとアメリカ間でマスク戦争

世界中での新型コロナウイルスの感染拡大により、現在、世界各国でマスクが不足し、必要なマスクをどう確保するかが問題になっていると思います。

フランスでも、医療従事者や警察官、スーパーの店員などマスクが必要とされるすべての人にマスクが十分に行き渡っていないのが現状です。

そんな中、4月2日、フランスが中国に発注していたマスクがアメリカに横取りされたというニュースがありました。

中国の空港でマスクを積んだ飛行機がフランスへ向かうはずだったのに、アメリカ人がフランスが買い取った金額の3倍から4倍の金額を現金で支払い、行き先をアメリカに変更させたという…

国と国との間でマスク戦争(マスクの取り合い)が起きているという、ショッキングなニュース。

これにはフランス側も大激怒。

アメリカも急速に感染が広がり、大変なのは理解できますが、どこの国も今は大変。

今回の新型コロナウイルスの影響で、自国生産の大切さを実感した人は多いはずです。

何でもかんでも中国に頼るのは良くないなと…

フランス国内のマスク不足に対する措置として、マクロン大統領も国内でマスクを生産しようと決意したみたいです。

3月31日、マクロン大統領はフランス西部に位置するアンジェ(メーヌ=エ=ロワール県)にある Kolmi-Hopenというマスク生産工場を訪れ、5月半ばまでに10万個の人工呼吸器を生産、マスクの生産量を増加させると発表。

工場を年中無休24時間稼働させ、年内には100%フランス製マスクの生産を目指すとも発表しています。

まさか、取り合いが起きるほど、マスクがこんなに貴重な存在になる日が来るとは思ってもいませんでした。

今後、医療従事者の方々などに十分マスクが行き渡ることを願っています。

【関連フランス語】

le masque : マスク
racheter : 買い取る
le respirateur : 人工呼吸器
l’usine : 工場
la fabrication : 製造
la production : 生産