フランス外出制限解除のプラン
2020年4月28日、午後15時から約1時間にわたり、エドゥアール・フィリップ首相が国民議会( Assemblée nationale)において演説し、5月11日の外出制限解除のプランを発表しました。
演説の中で発表された外出制限解除後のプランを以下に簡単にまとめてみました。
学校
・保育園は5月11日に再開。
最大10人まで。両親が在宅勤務不可、ひとり親家庭、医療従事者や教師の子どもが優先。
・幼稚園と小学校は5月11に再開。
・中学校は5月18日から地域や学年によって段階的に再開。
・高校の再開日は状況を見ながら、5月末に決定し、可能なら6月頭に職業高校から再開。状況によっては9月まで休校の可能性もある。
いずれも子どもの通学に関しては義務ではなく、希望者のみ。
学校の教室は最大15人までに制限され、教師はマスクの着用が義務。子どものマスク着用は年齢に応じて。3歳以下の子どもへのマスク着用は推進されていない。
仕事
・少なくとも3週間は在宅勤務継続(可能なら)
交通
・(タクシーを含む)全ての公共交通機関でのマスク着用が義務。
・外出時の外出証明書は不要。
ただし自宅から100km以上離れる場合には外出証明書が必要。
商業施設など
・レストランやカフェ、バー以外の大半の商店や市場は営業再開。
レストランやカフェ、バーなどは6月2日以降に再開できるか状況を見ながら5月末に決定。
・図書館や小さな美術館は5月11日に再開。
・大きな美術館や映画館、劇場、一部の公園は閉鎖。
・海岸へのアクセスは少なくとも6月1日までは禁止。
・サッカーの試合や宗教的なセレモニーは6月2日まで禁止。
・外での10人以上の集まりは禁止。
お店や商業施設では人数制限を設けたり、社会的距離を守るなど衛生面で厳戒態勢のもと営業。
検査
・5月11日からは1週間で70万件のウイルス検査を行う。
検査は100%保険でカバー。陽性者は自宅やホテルで隔離。
外出制限解除の詳細は以下の表にまとまっています ↓ (フランス語ですが…)
*5月11日までに状況が悪化しなければのプランです。第一段階は6月2日まで。
まだワクチンや明確な治療法はありませんが、いつまでも外出制限のままでは経済が成り立たないので、「ウイルスとの共存」を選択せざるを得ない状況のようです。
ル・メール経済・財務大臣も「フランス人は仕事に戻らなければいけない」とはっきり述べています。
それにしても、フランスの政治家の方々、ダークブルーのスーツでピシッとしていて品が漂っていました。
医療従事者の方々はもちろん、世界中の国のトップの方々も国民の命に係わる決断や選択をしなければならず、コロナの対応に追われ、毎日とても大変だと思います。
政府の政策や措置も大事ですが、今は国民1人1人の行動も大事で、それらが結果に繋がってくるので、皆で協力し合っていきたいですね。
ビズや握手で挨拶したり、今までのような生活に戻れる日はまだまだ先で少し寂しいですが、何より健康が第一なので、状況に応じながら日々を過ごしていきたいなと思います。
【関連フランス語】
l’Assemblée nationale : 国民議会
le plan : プラン、計画
le déconfinement : 外出制限解除
rouvrir : 再開する
la rouverture : 再開