南仏やコルシカ島で有名な果物「アルブーズ」
地中海沿岸地域からアイスランドを原産地とする「アルブーズ(仏:arbouse)」という果物、皆さんはご存じですか?
フランスでは南フランスやコルシカ島でよく栽培されています。
果実がイチゴに似ていることから、日本語では「イチゴノキ」や「ストロベリーツリー」と呼ばれていますが、イチゴというより、ヤマモモに似たツツジ科の常緑低木です。
*見た目は日本でもよく見かけるヤマモモに似ていて、日本では「西洋ヤマモモ」とも呼ばれることがあるみたいですが、原産地(ヤマモモは中国・日本が原産)や花、花の開花時期、果実の収穫時期、果実の味などが異なるので、アルブーズとヤマモモは全く別の植物です。
アルブーズは10月頃から12月頃に白くて小さなスズランのような花を咲かせます。
果実も10月の終わりから12月頃の秋から冬にかけてオレンジ色から赤色に成熟します。
上記の写真は8月にコルシカ島で撮影したアルブーズの木。
アルブーズの木はフランス語で「arbousier」や「arbre aux fraises」、「arbre à fraises」と呼ばれています。
この時期の果実はまだ黄色や緑、オレンジ色のものが多いですね。
果実の大きさは2センチほどで、見た目はライチに似ており、表面の皮はやわらかく、ぶつぶつしています。
果実にはビタミンCが豊富に含まれています。
果実の中身はこんな感じです↑
写真では見づらいですが、中には小さな種が入っています。
アルブーズはそのままでも食べられ、ほんのりと甘みと酸味がありますが、少し粉っぽく、味はあまりしないので、ジャムやジュレ、シロップ、リキュールなどにして食べる人が多いそうです。
ポルトガルではメドローニョというブランデーにアルブーズが使われています。
また、コルシカ島のTorra blondeというビールの香りづけにもアルブーズが使われています。
コルシカ島のスーパーには、コルシカ産のアルブーズのジュレも販売されており、気軽にアルブーズの味が楽しめます。
ジャムと同じようにパンに塗ったり、ヨーグルトに入れりして食べるとほんのり甘くとても美味しいです。
日本ではなかなか手に入れることができないと思うので、コルシカ島に来た際は、コルシカ島のお土産としてもおススメです!
南仏やコルシカ島に来た際は是非、アルブーズの味を楽しんでみてくださいね。