南仏やコルシカ島で有名な果物「アルブーズ」

2020年8月15日

地中海沿岸地域からアイスランドを原産地とするアルブーズ(仏:arbouse)」という果物、皆さんはご存じですか?

フランスでは南フランスやコルシカ島でよく栽培されています。

果実がイチゴに似ていることから、日本語では「イチゴノキ」や「ストロベリーツリー」と呼ばれていますが、イチゴというより、ヤマモモに似たツツジ科の常緑低木です。

*見た目は日本でもよく見かけるヤマモモに似ていて、日本では「西洋ヤマモモ」とも呼ばれることがあるみたいですが、原産地(ヤマモモは中国・日本が原産)や花、花の開花時期、果実の収穫時期、果実の味などが異なるので、アルブーズとヤマモモは全く別の植物です。 

アルブーズは10月頃から12月頃に白くて小さなスズランのような花を咲かせます。

果実も10月の終わりから12月頃の秋から冬にかけてオレンジ色から赤色に成熟します。

上記の写真は8月にコルシカ島で撮影したアルブーズの木。

アルブーズの木はフランス語でarbousierarbre aux fraises」、「arbre à  fraisesと呼ばれています。

この時期の果実はまだ黄色や緑、オレンジ色のものが多いですね。

果実の大きさは2センチほどで、見た目はライチに似ており、表面の皮はやわらかく、ぶつぶつしています。

果実にはビタミンCが豊富に含まれています。

果実の中身はこんな感じです↑

写真では見づらいですが、中には小さな種が入っています。

アルブーズはそのままでも食べられ、ほんのりと甘みと酸味がありますが、少し粉っぽく、味はあまりしないので、ジャムやジュレ、シロップ、リキュールなどにして食べる人が多いそうです。

ポルトガルではメドローニョというブランデーにアルブーズが使われています。

また、コルシカ島のTorra blondeというビールの香りづけにもアルブーズが使われています。

コルシカ島のスーパーには、コルシカ産のアルブーズのジュレも販売されており、気軽にアルブーズの味が楽しめます。

ジャムと同じようにパンに塗ったり、ヨーグルトに入れりして食べるとほんのり甘くとても美味しいです。

日本ではなかなか手に入れることができないと思うので、コルシカ島に来た際は、コルシカ島のお土産としてもおススメです!

南仏やコルシカ島に来た際は是非、アルブーズの味を楽しんでみてくださいね。