フランス全土で外出禁止令

2020年3月20日

2020年3月16日、午後20時にマクロン仏大統領がテレビで2度目の演説を行い、国内のコロナウイルス感染のスピードを遅らせるため、フランス全土で明日(17日)の午前12時から少なくとも15日間の外出を禁止するという措置を発表しました。

感染状況が改善されなければ、延長の可能性もあります。

外出禁止といっても、食料の買い出しや健康上の理由で病院へ行く、仕事へ行く(在宅勤務が可能ではない人)場合など移動が絶対に必要な場合のみ外出可能です。

ただし、外出の際は移動の理由などを記した証明書を携帯していることが必須。証明書はフランス内務省のホームページからダウンロードできるようです。自宅に印刷機がない場合は手書きでも認められます。

あと、自宅周辺での個人による軽い運動も認められるみたいです。軽い運動といっても、どの範囲まで許されるのかはちょっとあやふやですが、、、笑

ちなみに公園や庭園も閉鎖されました。外で友人や家族に会うのも禁止です。

街には10万人以上の警察官と国家憲兵隊が配置され、違反者には罰金が科せられます。罰金の金額は現在38ユーロとされていますが、最高135ユーロに引き上げられる可能性もあるそうです。

マクロン大統領は演説の中で Nous sommes en guerre(我々はウイルスとの戦争の真っただ中にいる)と何度も危機感を強調し国民に訴えかけました。

というのも、1回目の演説でも国民に外出を自粛するよう呼びかけ、すべての学校やレストラン等が閉鎖されましたが、深夜に若者がレストランやバーの閉鎖を祝って騒いでいたり、さらに、その週末はポカポカ日和だったこともあってか、いつもどおり、太陽を満喫するために公園で家族や友人たちとのんびりピクニックを楽しんだり、日向ぼっこをしたり、セーヌ川沿いをお散歩したりするたくさんの人の姿が、、、!!!

適度な運動や日光に当たることは確かに健康にいいんですけどね、、、笑

こういう時って国民性が出ますね。権利を主張する国民なので、自由に移動できる権利がある限り、自由に移動してしまうのでしょう。良い意味では自由で楽観的、悪い意味では危機感がない。もちろんすべての人に当てはまるわけではありません。

というわけで、一部のこのような人たちの危機感のない行動が今回の外出禁止という措置につながった1つの理由と考えられます。

月曜日ごろから外出禁止令がでると噂になっていたので、心構えはしていましたが、本当に戦争のようでちょっと怖いですね。

今日から近所のスーパーはどこも入場制限がかかり、入口には他者と1メートルの距離をとった人々の長蛇の列ができていました。

マスクも浸透してきていて、もうマスク姿の人をパリで見かけても違和感がなくなってきました。

お店の場所や時間帯にもよると思いますが、トイレットペーパー、パスタ、米、肉、野菜などなどはほとんど売り切れで、売り場に残っているものといえば、イチゴや洋ナシなど長期間保存がきかない果物ばかりでした。涙

これから約2週間どうなることやら、、、

あと、ヨーロッパ連合(EU)は今後30日間、EU域外とEU域内の国境を閉鎖することで合意したという発表もありました。

在フランス日本大使館からのメールによると、日本人は滞在許可証を所持しているなどの例外を除きフランスへの入国はできませんとのこと。

なので、これからフランスへ旅行する予定の方はしばらくは入国できないので注意してくださいね!

ヨーロッパは本格的にウイルスとの闘いが始まりましたが、気軽に外出できないとなるとストレスとの闘いでもあります。

状況が落ち着くまでは、ストレスと上手に付き合い、自宅での引きこもり生活を満喫しようと思います!

【関連フランス語】

le confinement : 閉じ込めること
la violation : 違反