【フランス外出禁止令】5月11日まで延長

2020年4月13日(月)、20時02分からマクロン仏大統領による4回目のテレビ演説が行われました。なぜ、20時ぴったりではないかというと、20時は医療従事者の方々へ感謝の拍手をする時間なので、あえて演説開始の時間をずらしたんだそうです。国民へのちょっとした気配りが素晴らしい!

私の近所では、20時の拍手後は、いつも皆で歌を大合唱して、その後、住民同士で窓やバルコニーから30分ほどお喋りをしているのですが、今日は20時の拍手の後、皆さん、パタリと一斉に窓を閉めました。(笑)

マクロン大統領は約27分にわたる演説の中で、4月15日までとされていた外出禁止令(外出制限)を少なくとも5月11日(月)まで延長すると発表しました。

状況次第では、更なる延長の可能性もあります。また高齢者や重度の障害、慢性疾患を抱えている人たちについては5月11日以降も外出を制限するそうです。

ちなみに外出制限の条件に変更はなく、今まで通りです。

学校の再開については、生徒の自宅での学習環境で不平等が生じているため、5月11日から、教育機関(保育園、小学校、中学校、高校)を段階的に再開させていくと発表。大学は夏まで休校で、バカンス後の9月に再開の見込みです。

学校再開の時期についてはSNS上で、すでに賛否両論の声が上がっています。

レストランやカフェ、バー、映画館、美術館、劇場など、人が集まる公共の場の再開は今のところ未定です。

フェスティバル等は少なくとも7月の半ばまで中止。この状況だと7月14日のパリ祭も開催できるかわかりませんね。

ロックダウンによる一時的失業者や観光業、ホテル業、飲食業などへは、補償の延長や強化をしっかり行っていくそうです。

また、貧困家庭や困窮している学生に対しては、例外的な支援を行っていくとの考えも示しました。

5月11日からは新型コロナウイルスの症状・感染の疑いがあるすべての人が検査を受けられるようになるとも発表。

すべての国民がマスクを入手できるようにするとも約束。

EUの国境は新たな指示があるまで引き続き閉鎖です。

ロックダウンの効果で、フランスは入院患者や重症者数が徐々に減り始めてきてはいますが、未だに1日に数百人の命が失われているのが現状です。

ちなみに、4月13日の死者数は病院と高齢者施設合わせて574人で、これまでに計14.967人が亡くなっています。

フランスは経済状況もかなり厳しい状況になってきているので、政府も徐々に外出禁止令解除(déconfinement)に向けて準備を進めている段階だと思います。

更なる4週間の外出禁止令(外出制限)の延長により、状況がさらに改善されることを願います。

最後に余談ですが、ロックダウン4週間目で、散歩中に、初めて警察官に遭遇し、外出証明書の提示を求められました。外出証明書と身分証明書にさっと目を通して、笑顔で「Merci. Bonne journée(ありがとう、良い1日を)」と言って、3秒ほどでチェックは終了。何か突っ込まれるかなと、ドキドキしていましたが、意外とあっさりなチェックでした。ちなみに、警察官は8人ほど居ましたが、誰一人マスクを着用していませんでした。

【関連フランス語】

l’allocution : 演説
la prolongation : 延長
la réouverture : (店などが)再び開くこと