【パリ市の取り組み】ユーモアあるタバコのポイ捨て対策
パリを訪れたことがある方はご存じの通り、パリの道端のあちらこちらに、タバコの吸い殻(仏:mégot)がたくさん落ちています。
歩きタバコをする人も多く、多くの人が吸い終わったら道端にポイポイ捨てていきます。
2019年に Figaro に掲載されたある記事によると、パリでは1日に約1千万本のタバコの吸い殻が道にポイ捨てされており、年間、350トンもの吸い殻がポイ捨てされています。
この現状をなんとか改善しようと、パリ市は2018年にいくつかの公園でタバコの喫煙を禁止したりと対策を打ち出しました。
そして、パリの街中を歩いているとたまに見かけるこれ(上記の写真 ↑ )、皆さんは何だかご存じですか?
実はこれ、2019年の春(5月)から、パリ市がタバコのポイ捨て対策として設置した灰皿です。
ただの灰皿ではなく「Cendriers sondages(アンケート形式の灰皿)」なんです。
「vous êtes plutôt ?(あなたはどっち派?)」の質問にタバコの吸い殻で投票ができるようになっています。上記の写真の灰皿の選択肢は「NARUTO(ナルト)」か「ONE PIECE(ワンピース)」!フランスでも若者の間で大人気の日本の漫画ですね。
投票結果は「ワンピース」の勝利!
ユーモア溢れたアイデアで喫煙者に楽しくタバコのポイ捨て対策をしてもらおうというのが狙い。
こちらの灰皿は「SUSHI(寿司)」か「BURGER(バーガー)」の選択肢。
タバコの吸い殻以外にも、マスクやらティッシュやら色々なごみでも投票されていますが、「寿司」が優勢ですかね。
パリ市は公園でのタバコの喫煙を禁止にしたり、ユーモアある灰皿を設置したりと色々とアイデアを出して、タバコのポイ捨てに対する対策をしてくれていますが、まだまだ道端にたくさんのタバコの吸い殻が落ちているのが現状です。
喫煙者のモラルを変えるのはなかなか難しいですが、1人でも多くの人が街の衛生面に配慮して、タバコのポイ捨てをやめてくれたらいいなと思います。
もしパリの街中でタバコを吸った際は、是非、アンケート形式の灰皿に投票してみてくださいね。