パリのメトロ車内でスリ未遂現場を目撃【体験談】

2022年7月現在、フランスはコロナの第7波といわれており、6月中旬頃からコロナの新規感染者が急増加しています。

7月5日(火)の新規コロナ感染者数は1日で20万人を超えました。

しかし、公共交通機関やお店でのマスクの義務化がなくなったり(最近はフランス人でも自主的にマスクしてる人も多い)、レストランなどに入店する際にワクチンパスポートの提示が不要になったりと、様々な規制がかなり緩和され、国境越えもハードルが下がったおかげで、海外からの観光客がパリにたくさん戻り始めてきました。

やっとコロナ以前の日常に戻り始めてきて、観光客で溢れる活気のあるパリを見るのはとても嬉しいのですが、残念ながら、観光客の増加に伴い、スリなどの軽犯罪も増加中です。

先月、パリのメトロに乗車中に目の前でスリ未遂現場を目撃したので、今回は、その時の様子を書こうと思います。

これから、パリに来られる方々のために少しでも役になればいいなと思います。

午後14時頃、私はメトロ⑦番線に乗車していて、ドアの入り口付近に立っていました。

ポンヌフ駅で70代くらいの高齢男性が乗車。その男性の後ろに若い10代の女の子2人がぴったりくっ付いて一緒に乗車。

車内は少し混み合っていたので、乗車時に男性を少し押すような感じでぴったり背後にくっ付いていました。

その後すぐに、1人の女の子が持っていた大きめの鞄で手元を隠しながら、男性が肩に掛けていた鞄の中に手を突っ込んで何かを物色。

私はすぐに彼女たちが明らかにスリ行為を行っていると気づき、スリのターゲットにされている男性に注意を促そうとしましたが、男性もすぐに違和感に気づいて「Arrête !(やめろ!)」と大声で叫んで、自分の鞄を前に抱きかかえました。

幸い、男性がすぐに気づいたので何も盗まれずに済みました。

女の子たちは「ちっ失敗した!」という感じで男性から離れ、よくわからない言語で2人でコソコソと話し合い、次の駅で降りていきました。

おそらく、ロマの女の子だと思います。2人とも瘦せ型でロングヘアーを後ろで一結び、浅黒い肌でした。

男性はフランス語を話していたので観光客ではなく現地の方だったと思います。

特に高価な物を身に着けていたわけでもなく、長ズボンにTシャツといった普通の服装でした。

周囲にいた他の乗客たちはあきれた顔で、女の子たちをじっと見ていました。相手は犯罪者だけど、子どもだし、注意してもどうせ言葉も通じないし、、、やれやれといった感じ。

スリ犯たちは、立場の弱い高齢者であろうが、妊婦であろうが、子供連れであろうが、関係なく隙を見つけてターゲットにしてきます。

先月、日本の某ロックバンドの日本人の女性の方がコンサートのために来仏し、パリのメトロ構内でメトロの路線図を見ている間に、チャックを閉めてちゃんと前に持っていたにもかかわらず、ショルダーバックから10万円相当をあっという間に盗まれたという被害報告もツイッターで見かけました。

他にもツイッターで日本人のスリ被害報告をよく見かけます。

日本への入国も規制が緩和されて、今後、夏から年末にかけて日本からパリへ旅行に行く方も多いかと思います。

最近は、以前にも増してパリのメトロにスリが多いなという印象なので、パリを旅行する際はスリに十分注意してくださいね。

相手が子どもで女の子だからといっても油断は禁物です。

パリはカードが使えるお店がほとんどで、カード払いが主流なので、大金は持ち歩かずに、パン屋さんでパンが買えるくらいの小銭か、持ち歩くとしても数十ユーロをおススメします。

これから、パリを訪れる方はスリとコロナの感染に十分気を付けて、ぜひ楽しい思い出を作ってくださいね!